介護職に必要な資格とは?未経験でも取得できる資格について解説!
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介護職に興味がある方の中には「資格がないと働けないの?」と疑問を持つ方や、介護資格の取得を考えている方もいるのではないでしょうか。
本コラムでは、介護職における資格の有無による違いや、資格取得のメリットについて詳しく解説します。
これから介護業界への就職を考えている方や、資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護職に資格は必要?無資格でも働ける?
介護職は、資格を持っていなくても働き始めることができます。
無資格でも就業可能な求人は多いため、未経験からスタートする人も少なくありません。
しかし、資格を取得することで、仕事の幅が広がり、給与やキャリアアップのチャンスが増えるのも事実です。
資格を取ることのメリットを考えた上で、取得するかどうかを検討してみてください。
資格を取得するメリット
ここでは、介護職に関連する資格を取得することで、得られる具体的なメリットについて詳しくご紹介します。
給与アップやキャリアの選択肢が広がる
資格を取得することで、最も実感しやすいメリットの一つが給与アップです。
介護職は、資格を持つことで、資格手当や昇進のチャンスが増えることが多く、給与面での向上が期待できます。
特に介護福祉士やケアマネージャーなどの資格を持っていると、管理職や専門職に就ける可能性が高まり、さらに高い報酬を得られるチャンスが広がります。
また、資格を持つことで、より専門的な業務に携わることができ、職務の幅が広がります。
介護職の中でも、利用者へのケアに特化した役割や、リーダーシップを発揮する立場になることも可能です。
これにより、キャリアパスが多様化し、安定したキャリアを築くための大きな一歩となります。
利用者からの信頼を得られる
資格を取得していることは、利用者やその家族からの信頼を得る上で非常に重要です。
資格を持っていることで、専門的な知識や技術を学んでいることが証明されるため、安心感を与えることができます。
特に介護を受ける側やその家族にとって、専門的なケアが提供されることは、安心感に直結します。
例えば、介護職員初任者研修や介護福祉士の資格を取得することで、利用者の健康状態に合わせた適切なケアやアドバイスができると判断され、信頼を勝ち取ることができます。
信頼を得ることで、仕事へのやりがいが増すだけでなく、利用者との信頼関係を深めることができ、仕事を続けるモチベーションにもつながります。
介護業界で安定した就職・転職が可能
介護業界では、資格を持っていることで就職や転職がスムーズに進みやすくなります。
全国的に人手不足が続いているため、どの地域でも需要が高く、就業先の選択肢が広がるのも大きなメリットです。
また、資格を取得することで、自分のスキルや知識を客観的に証明でき、より良い条件の職場を見つけやすくなります。
さらに、資格があることで業界内でのポジションが安定しやすく、長期的なキャリア形成にも役立ちます。
介護の現場では経験を積むことでスキルアップが可能ですが、資格を持っていると昇給やキャリアアップのチャンスも増えます。
介護業界で長く活躍したい方にとって、資格取得は将来の可能性を広げる大きな一歩となるでしょう。
無資格で働く場合でできること
介護の仕事は、資格がなくても始めることができます。
ただし、無資格でできる業務には限りがあり、主に生活支援や身体介護の補助が中心です。
たとえば、食事の準備や掃除、洗濯などです。
利用者が快適に過ごせるようサポートする業務がメインとなります。
また、レクリエーションの企画や実施、送迎、事務作業なども無資格者が担当できる仕事のひとつです。
これらの業務は、有資格者の指導を受けながら進めていくため、初めての方でも安心して働くことができます。
資格取得の流れと勉強方法
介護職に関連する資格を取得するための流れは、いくつかの方法があり、自分のライフスタイルや学習スタイルに合った方法を選ぶことが可能です。
以下では、主な資格取得の流れと勉強方法について詳しくご紹介します。
スクール・通信講座で学ぶ場合
介護の資格を取得する方法として、スクールや通信講座を活用する方法があります。
この方法は、専門的な指導を受けながら学ぶことができるため、特に未経験者や自己学習に自信がない方に向いています。
スクールの場合、対面式の授業が行われ、専門の講師から直接指導を受けられるため、分からないことをその場で質問できるのが大きなメリットです。
講座は実技を交えた内容や、試験対策をしっかりと行うカリキュラムが組まれており、介護現場に必要な知識やスキルを短期間で効率よく学ぶことができます。
また、通信講座も選択肢の一つで、忙しい方には時間の柔軟性があるため便利です。
通信講座では、教材が送られてきて自宅で学習を進めます。
テキストや問題集を利用して、インターネットを通じたサポートも受けられるので、自分のペースで学習ができる点が特徴です。
ただし、スクールに比べると直接の質問は難しいため、独自に調べたり、サポートを受けたりしながら学ぶことになります。
両方の方法に共通する点は、資格取得に向けたしっかりとしたカリキュラムが整備されているため、効率よく知識を深めることができる点です。
特に初めて介護資格に挑戦する方にとっては、スクールや通信講座は安心感のある選択肢です。
独学で学ぶ場合
介護資格を取得する方法の中で、最もコストを抑えられるのが独学です。
独学で学ぶ場合は、主にテキストや参考書を使用して、試験対策を行います。
介護職員初任者研修のような入門資格であれば、独学でも十分に取得可能です。
独学の場合、自分のペースで学習を進めることができるため、時間に制限がある方や、少しずつ学んでいきたい方に向いています。
インターネットで情報を集めたり、過去問題集を利用したりして、学習を進めることができます。
試験対策に関しても、参考書に載っている例題を繰り返し解くことで、試験内容をしっかりと把握できるでしょう。
ただし、独学では質問できる人がいないため、分からないことがあった際は自分で調べる必要があります。
また、モチベーションを維持するためには、自己管理が重要です。
そのため、スケジュールを立てて計画的に学習を進めることが求められます。
最近ではオンライン講座や学習アプリも登場しており、これらを利用することで独学でも効率的に学べます。
テキストを使った学習に加え、動画講座や音声コンテンツで学ぶ方法もあるため、視覚や聴覚を使って理解を深めることが可能です。
未経験でも取得できる!おすすめの介護資格
介護資格にはさまざまな種類がありますが、その中の多くが独学では取得できず、受講料や受験手数料などの費用がかかります。
しかし、中には未経験から取得できるものもあります。
ここでは、初心者向けの資格と、実務経験を積んで取得できる資格についてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
実務経験なしで取得可能な資格2選
この2つの資格は、受験資格や年齢制限がなく、どなたでも取得を目指せるものです。
介護の基礎を学ぶことができるため、初めて介護業界に挑戦する方に最適です。
介護職員初任者研修
介護の入門資格ともいえる「介護職員初任者研修」は、未経験でも受講できる資格です。
主に、介護の基礎知識や技術を学び、食事・入浴・排せつなどの身体介護を行うためのスキルを身につけます。
資格取得後は、訪問介護や施設での介護職として働くことが可能になります。
「まずは基礎をしっかり学びたい」
「介護職としてスタートしたい」という方におすすめです。
受験資格 | なし |
難易度 | 介護資格の入門レベル |
費用相場 | 受講料:5万円~10万円 |
介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修よりも、より実践的な内容を学ぶことができる資格です。
医療的ケアの基礎知識や実技を習得し、たん吸引や経管栄養といった業務も担うことができます。
また、将来的に「介護福祉士」の資格を目指す場合、この研修の修了が必須となるため、キャリアアップを考えている方にもおすすめです。
受験資格 | なし |
難易度 | 介護資格の中級レベル |
費用相場 | 受講料:3万円~20万円 ※保有資格によって異なる |
実務経験が必要な資格3選
次に、一定の実務経験を積むことで取得できる資格を紹介します。
これらの資格は、キャリアアップを目指す際に役立つものばかりです。
介護福祉士
国家資格であり、専門的な知識と技術を証明する資格です。
介護現場での実務経験が3年以上必要で、資格取得後は、より高度な介護業務を担ったり、チームをまとめるリーダー的な役割を果たすことができます。
受験資格 | 介護福祉士の受験資格を得るには、4つのルートがあります。 ①養成施設 指定の養成施設等を卒業 ②実務経験 3年以上の実務経験、または「実務者研修」を修了 ③福祉系高校 通学3年で、定められた科目・単位を取得し卒業 ④経済連携(EPA) インドネシア・フィリピン・ベトナム国籍の方が対象 |
難易度 | 介護資格の上級レベル ※国家資格 |
費用相場 | 受験手数料:18,380円 登録手数料:3,320円 登録免許税:9,000円 |
認定介護福祉士
介護福祉士の資格を持ち、一定の実務経験を積んだ上で取得できる上級資格です。
現場のリーダーとして、介護の質を向上させる役割が求められます。
より専門性の高いスキルを身につけたい方や、管理職を目指す方に適した資格です。
受験資格 | 下記の条件をクリアする必要があります。 ①介護福祉士資格を取得+5年以上の実務経験 ②認定介護福祉士養成研修にて600時間の講義を受講 |
難易度 | 介護資格の上級レベル |
費用相場 | 受講料:およそ60万円 ※自治体ごとに異なる |
ケアマネジャー
ケアマネジャーは、介護サービスを必要とする人のためにケアプランを作成し、適切な支援を提供する専門職です。
介護福祉士などの資格を取得し、一定の実務経験を積むことで受験資格を得ることができます。
現場の介護業務とは異なり、相談業務や計画立案が主な仕事となるため、キャリアチェンジを考えている方にもおすすめです。
受験資格 | 下記のいずれかの条件をクリアする必要があります。 ①下記の国家資格を保有+実務経験が通算5年以上+従事した日数が900日以上 医師/歯科医師/薬剤師/保健師/助産師/看護師/准看護師/理学療法士/ 作業療法士/社会福祉士/介護福祉士/視能訓練士/義肢装具士/歯科衛生士/ 言語聴覚士/あん摩マッサージ指圧師/はり師/きゅう師/柔道整復師/ 栄養士(管理栄養士含む)/精神保健福祉士 ②相談援助業務の経験が5年以上 生活相談員/支援相談員/相談支援専門員/主任相談支援員 のいずれかの相談援助に通算して5年以上、かつ900日以上従事 |
難易度 | 介護資格の上級レベル |
費用相場 | 受験手数料:13,800円 実務研修の受講料:61,000円 更新費用:およそ3万円 ※実務経験や研修の時間数により異なる |
まとめ
介護の資格には、未経験から取得できるものと、実務経験を積んでから挑戦できるものがあります。
最初は「介護職員初任者研修」から始め、経験を積みながら「介護福祉士」や「ケアマネジャー」を目指すのも一つの道です。
資格を取得することで、仕事の幅が広がり、より専門的な知識やスキルを身につけることができます。
介護の仕事に興味がある方は、自分に合った資格を見つけて、ぜひ挑戦してみてください。