夏季休暇が有給扱い?知っておきたい基本ルールと注意点を徹底解説
最終更新:
バイトな女子で自分らしく働けるバイト探し!
夏季休暇をめぐる話題の中では、「夏休みが有給休暇として処理されている」「自由に取得できるはずの有給休暇が減ってしまった」といった不満の声も多く見受けられます。
特に、会社側の判断で有給休暇が充てられていることに対し、「これは問題ないのだろうか」と疑問に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしながら、夏季休暇が有給休暇として扱われているからといって、必ずしも問題があるとは限りません。
企業によっては、法令に則った適切な手続きを行ったうえで、有給制度を運用しているケースもあります。
そこで本記事では、夏季休暇が有給扱いになる仕組みや法律上の考え方、企業側の目的、さらに従業員が確認しておきたいポイントまで、分かりやすく解説します。
\バイトな女子で求人情報をチェック!/
そもそも夏季休暇とは?就業規則上の扱いについて解説

「夏季休暇は当然に取得できる休暇」と考えている方も多いかもしれません。
そこでまずは、夏季休暇そのものがどのような位置づけなのかを確認しておきましょう。
夏季休暇は就業規則上「法定外休暇」!有給休暇ではない
夏季休暇は、法律によって義務付けられている休暇ではありません。
労働基準法では年次有給休暇について規定されていますが、「夏季に一定期間の休暇を設けなければならない」といった定めは存在していません。
そのため、夏季休暇は各企業が独自に設定する「法定外休暇」に位置づけられます。
会社の就業規則や制度によっては問題ないケースもある
夏季休暇そのものには法的な付与義務がないため、就業規則等に定めがない場合、制度を導入していなくても直ちに違法となるわけではありません。
また、企業によっては「夏季休暇」という名称の制度を設けていない場合でも、他の特別休暇制度や柔軟なシフト調整などにより、同様の対応を行っているケースもあります。
なぜ有給扱いに?「有給休暇の計画的付与制度」の仕組み
企業が夏季休暇を有給扱いにする背景には、法律上の制度や企業運営上の理由があります。
ここでは、その代表的な制度である「計画的付与制度」について解説します。
労働基準法で認められた「計画的付与制度」とは何か
有給休暇は、本来であれば労働者が自由に取得日を決められる制度です。
しかし、労働基準法(第39条第6項)では例外として、企業が計画的に有給取得日を割り振ることを認めています。
これが「年次有給休暇の計画的付与制度」です。
この制度を導入するためには、企業と労働者代表との間で労使協定を締結する必要があります。
そのうえで、夏季休暇や年末年始休暇などを計画的付与の対象日として設定し、従業員に有給休暇を取得させる運用が可能となります。
企業が夏季休暇に有給を充てたいと考える主なポイント
企業が夏季休暇を有給扱いにする背景には、複数の理由があります。
ここでは、法律面・コスト面・業務運営面の3つの観点から、その理由について解説します。
【法律対策】年5日の「有給取得義務」を確実にクリアできる
2019年の法改正以降、企業には年10日以上の有給休暇が付与される従業員に対し、毎年5日以上の有給休暇を取得させる義務が課されています。
また、一人でも達成できなかった場合は、会社に30万円以下の罰金が科されます。
このような背景から、計画的付与制度を活用して夏季休暇を運用することは、有給休暇の取得義務を確実に履行するうえで有効な方法といえます。
詳細情報は、以下のリンクよりご確認ください。
⇒ 厚生労働省|年5日の年次有給休暇の確実な取得
【コスト削減】オフィスや店舗の光熱費や経費を抑えられる
会社全体で一斉に休暇を取得することで、オフィスや工場の稼働を停止でき、空調費や電気代、水道代などのコスト削減につながります。 特に設備維持費が大きい業種では、長期休暇による経費削減効果は決して小さくありません。
また、少人数体制で営業を継続した場合、業務効率の低下を招くおそれもあります。
【効率化】「誰かがいなくて仕事が回らない」トラブルを防ぐ
従業員が個別に有給休暇を取得するケースが続くと、特定の時期に人手不足に陥ることがあります。
その際、業務の引き継ぎ対応が増加したり、出勤している従業員へ業務負担が偏るケースも少なくありません。
特にチーム間の連携が求められる業務環境においては、必要最小限の人員で運営を続けることで、従業員一人ひとりの業務負荷が高まる傾向が見られます。
ここに注意!夏季休暇を有給扱いにするための必須条件

夏季休暇を有給扱いにする場合には、企業側が守るべきルールがあります。
ここでは、その重要な条件を確認していきましょう。
条件①|会社と従業員の間で「労使協定」が結ばれているか
計画的付与制度を導入するためには、労使協定の締結が必要です。
労使協定とは、会社と従業員代表との間で交わされる正式な合意書のことを指します。
この協定がないまま、会社が一方的に有給取得日を指定することは認められていません。
そのため、制度を導入する際には、事前に従業員側との十分な協議を行い、就業実態に即した運用ルールを整備することが求められます。
条件②|個人の自由で使える有給休暇が「5日以上」残るか
計画的付与制度では、すべての有給休暇を会社側が指定することはできません。
法律上、従業員が自由なタイミングで取得できる有給休暇を5日以上残しておく必要があります。
すなわち、会社側が有給休暇を管理できる範囲には上限があり、従業員の権利が完全に失われるわけではありません。
条件③|有給休暇がない「入社直後の人」への配慮があるか
有給休暇の付与日数や年5日の取得義務は、従業員の勤務日数や勤続年数によっても異なります。
以下の事例をもとに、実際の適用例をご紹介します。
フルタイムに近い働き方をしているAさんの場合、入社から半年後に10日の有給休暇が付与されるため、この時点で企業には年5日の有給休暇を取得させる義務が発生します。
<ケース②:主婦パートのBさん(週3日勤務)>
Bさんの場合、入社半年時点で付与される有給休暇は5日となるため、当初は年5日の取得義務の対象にはなりません。
しかし、その後も継続して勤務し、勤続5年半を迎えると付与日数が10日となり、このタイミングから企業側に年5日の取得義務が生じます。
そのため、入社直後の方や労働日数が少ない方が夏季休暇の対象となる場合は「特別休暇を付与する」「欠勤扱いにしない」などの配慮が必要になります。
詳細情報は、以下のリンクよりご確認ください。
⇒ 厚生労働省|年5日の年次有給休暇の確実な取得
求職者にも嬉しい!夏季休暇に有給を充てる会社の魅力
夏季休暇が有給扱いになることに対して、否定的な印象を抱かれる方も多いでしょう。
しかしその一方で、会社の制度設計によっては、従業員の働きやすさ向上につながるケースも少なくありません。
スタッフが満足して長く働き続けられる環境づくりができる
夏季などに長期休暇をしっかり取得できる会社は、従業員満足度が高い傾向があります。
また、心身をリフレッシュできる環境は、仕事へのモチベーション維持にもつながります。
家族との時間やプライベートを大切にできることは、長く働き続けるうえで重要な要素の一つといえるでしょう。
特定のスタッフに負担が偏るのを防ぎチーム全体の効率を上げる
全員が同じタイミングで休暇を取得することで、業務負担の偏りを防ぎやすくなります。
特定のスタッフだけが忙しくなる状況を避けられるため、チーム全体としても業務効率を高めやすくなり、生産性向上にもつながるでしょう。
ワークライフバランスが整った「魅力的な会社」として伝わる
近年では、給与や待遇面に加え、働きやすさやワークライフバランスを重視して企業を選択する求職者が増加しています。
そのような背景の中、休暇制度が充実している企業は、求職者に対して魅力的な企業として映りやすい傾向があります。
気になる疑問を解決!夏季休暇にまつわるよくあるQ&A5選

夏季休暇が有給扱いになっている会社では、「給与や賞与に影響はあるのか」「退職時の有給休暇の取り扱いにも影響はあるのか」と不安を抱く方も少なくありません。
ここでは、実際によくある質問をもとに、制度の考え方や注意点をQ&A形式で解説します。
Q.夏季休暇がない会社なら従業員の有給申請を拒否できる?
夏季休暇制度が存在しない会社であっても、一定の条件を満たした従業員には法律で定められた有給休暇を取得する権利があります。
そのため、「会社に夏休み制度がない」という理由だけを根拠に、有給申請を拒否することは原則として認められていません。
ただし、事業運営に重大な支障がある場合には、会社は「時季変更権」を行使し、取得日を別の日へ変更するよう求めることが可能です。
Q.有給扱いされる夏季休暇を拒否して出勤することは可能?
会社が正しく「計画的付与制度」を導入している場合、原則として従業員個人の判断だけで出勤に変更することは不可能です。
会社と従業員との間で労使協定が締結されている場合、当該日は「全員で計画的に有給休暇を取得する日」として定められているため、個人の都合のみで出勤に変更することはできません。
Q.有給を夏季休暇に使われたら自由に使える有給日数は減る?
夏季休暇に有給休暇が充てられる場合、その日数分は保有している有給残日数から差し引かれます。
ただし、計画的付与制度には法律上の制限があります。
企業側が指定できるのは、付与された有給休暇のうち一部のみであり、従業員が自由に取得できる日数を最低5日以上残さなければなりません。
Q.夏季休暇中の有給消化日でもお給料は全額支給される?
有給休暇として処理される以上、原則として通常勤務時と同じ賃金が支払われます。
また、計画的付与制度を活用した場合でも、通常の年次有給休暇と同様の扱いとなります。
したがって、夏季休暇が有給休暇として設定されている場合であっても、原則として給与が減額されることはありません。
Q.退職が決まっている場合も夏季休暇で有給が消化される?
退職予定者であっても、計画的付与制度を活用した夏季休暇期間中は、原則として有給休暇として取り扱われます。
これは、あらかじめ労使協定に基づいて定められた一斉休業日に該当するためです。
そのため、退職日が近い場合であっても、「自分だけ通常通り勤務したい」「夏季休暇の対象から外してほしい」といった希望は、基本的に認められません。
まとめ|納得できる職場で自分らしく気持ちよく働こう
夏季休暇が有給扱いになることは、法律上認められた制度の一つです。
企業側にも業務効率化や法令遵守といった目的があり、適切に運用されているケースも多く見られます。
一方で、制度には守るべき条件があり、労使協定の締結や自由取得分の確保などが必要になります。
そのため、制度内容を正しく理解しておくことで、不安や誤解を防ぎやすくなるでしょう。
また、休暇制度の整った会社は、働きやすさやワークライフバランスを重視している傾向があります。
転職活動中の方は、給与や待遇だけでなく、休暇制度にも目を向けることで、自身の希望やライフスタイルに合った職場を見つけやすくなるでしょう。
「バイトな女子。」では夏季休暇をはじめとした、様々な福利厚生が整った求人を多数ご紹介しています。
理想の働き方を実現するためのお仕事探しに、ぜひお役立てください!
\バイトな女子で求人情報をチェック!/