学生アルバイトは年末調整しないとどうなる?必要なケースと手続きを解説

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学生アルバイトは年末調整しないとどうなる?必要なケースと手続きを解説
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    「年末調整をしないとどうなるのだろう」
    「アルバイトでも年末調整は必要なのだろうか」

    年末が近づくにつれ、アルバイトをしている学生の方も、このような疑問を抱くことがあるのではないでしょうか。

    年末調整は所得税に関する大切な手続きですが、全ての学生アルバイトが必ずしも対象になるわけではありません。

    そこで本記事では、年末調整をしないことによるリスクや必要・不要になるケース、提出書類や場合による対処法などを解説します。
    年末調整の仕組みや必要な手続きを正しく理解するために、ぜひ参考にしてみてください。

    年末調整の役割とは?学生アルバイトが知っておくべき基本

    座って考えている女子学生

    年末調整とは、1年間の給与からあらかじめ差し引かれた所得税と、本来納めるべき所得税との差額を精算する手続きです。

    通常、毎月の給与からは所得税があらかじめ差し引かれており、これを「源泉徴収」といいます。
    ただし、源泉徴収される税額は給与額などをもとに算出された概算額であるため、実際に納めるべき税額と一致しないケースがほとんどです。

    こうした所得税の過不足を精算するために、勤務先では1年間の給与や各種控除をもとに正しい税額を計算する「年末調整」を行います。

    年末調整後には、その結果を反映した源泉徴収票が交付され、転職先で年末調整を受ける際には前の勤務先の源泉徴収票が必要となります。

    なお、年末調整を行う必要があるのは正社員だけではありません。
    一定の条件を満たしていれば、学生アルバイトでも年末調整の対象となるため、学生であっても手続きが必要になることがあります。

    参考:国税庁「令和7年分 年末調整のしかた」

    学生アルバイトが年末調整をしないとどうなる?生じる2つのリスク

    年末調整を行わなかった場合、結果的に不利益が生じる可能性があります。
    ここからは、年末調整をしないことによる主なリスクを2つ解説します。

    【リスク1】給与から引き落とされた過払い分の税金が戻らない

    前述の通り、給与から源泉徴収される所得税は概算額のため、実際に納めるべき税額よりも多く徴収されている場合がほとんどです。

    年末調整を行わなければ、勤務先で加不足分が精算されず、本来より多く納めた所得税が還付されない可能性があります。

    【リスク2】親の扶養から外れて世帯の税負担が増える可能性がある

    年末調整を行わない場合、扶養控除などの各種控除が正しく反映されず、所得税の負担が増える可能性があります。

    ただし、年末調整を行わなかったことだけを理由に、扶養控除の対象から外れるわけではありません。
    扶養控除の適用は所得や生計の状況など、一定の要件に基づいて判断されるため、年末調整の手続きとは別に適用条件を確認することが大切です。

    学生アルバイトで年末調整が必要なケースと不要なケースの条件

    年末調整の概要について理解したところで、次に年末調整が必要・不要なケースについてそれぞれ解説します。
    自身が年末調整の対象となるか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

    必要になるケース:12月末時点で在籍し申告書を出している

    まずは、年末調整が必要となるケースについて解説します。

    基本的に、12月31日時点で勤務先に在籍しており「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している場合は、年末調整の対象となります。
    そのため、在籍することだけでなく、書類の提出も怠らないようにしましょう。

    不要になるケース:年収2,000万円超や未提出の場合

    続いて、年末調整の対象にならないケースについて解説します。

    「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していない場合や、その年の給与収入が2,000万円を超えている場合も、年末調整の対象外となります。

    ただし、学生アルバイトで年収が2,000万円を超えるケースは一般的ではありません。

    学生であっても年末調整の対象となる場合があるため、まずは自身が対象となるかを確認し、必要な申告書を忘れずに提出しましょう。

    学生アルバイトが年末調整で提出する主な必要書類

    年末調整の申請書類と電卓と認印

    次に、学生アルバイトが年末調整で必要になる書類について解説します。

    一般的には、住宅ローン控除に関する書類を除いた3種類が基本となりますが、場合によっては他の書類も必要になります。

    【提出書類1】給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

    「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、扶養親族の有無などを申告するための書類です。

    毎月の給与から源泉徴収される所得税は、この申告書に記載された扶養親族の人数などをもとに計算されます。

    また、扶養控除に加え、障害者控除やひとり親控除、勤労学生控除などの適用を確認する際にも使用されます。

    学生アルバイトの場合、自分に扶養親族がいなければ、該当する項目を記入する必要はありません。
    氏名や住所など、本人に関する項目を記入して提出するケースが大半です。

    なお、親の扶養に入っているかどうかにかかわらず、原則として勤務先への提出が必要になります。

    参考:国税庁「令和9年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」

    【提出書類2】給与所得者の保険料控除申告書

    保険料控除申告書は、対象となる保険料や掛金を支払っている場合に、所得控除を受けるために提出する書類です。
    申告できる控除は、以下の通りです。

    ・生命保険料控除
    (一般、介護医療、個人年金)
    ・地震保険料控除
    ・社会保険料控除
    ・小規模企業共済等掛金控除

     

    また、自分で支払った国民年金保険料なども、一定の条件を満たせば社会保険料控除の対象になります。
    申告の際は、保険会社などから届く控除証明書を確認することが一般的ですが、手元にない場合は再発行を依頼できるケースもあります。

    なお、学生アルバイトの場合、対象となる保険料や掛金を支払っていなければ、申告する項目がないケースもあります。
    そのため、すべての方が必ず記入する書類ではありません。

     

    参考:国税庁「令和8年分給与所得者の保険料控除申告書」

    【提出書類3】基礎控除・配偶者控除・所得金額調整控除の申告書

    複数の所得控除に関する申告事項をまとめた書類で、以下の4種類の申告書が一体となっています。

    ・給与所得者の基礎控除申告書
    ・配偶者控除等申告書
    ・特定親族特別控除申告書
    ・所得金額調整控除申告書

     

    このうち「基礎控除」は、多くの給与所得者(合計所得金額2,500万円以下)が対象となるため、記入を忘れないよう心掛けましょう。

    また「特定親族特別控除」は、19歳以上23歳未満の親族が一定の所得要件を満たす場合に、親などが所得控除を受けられる制度です。

    学生がアルバイトで収入を増やした場合でも、親などの税負担が急激に増えることを抑える目的で設けられています。
    ただし、この控除を申告するのは学生本人ではなく、学生を扶養する親などの給与所得者となります。

    一方で、学生アルバイトの場合は「配偶者控除」や「所得金額調整控除」など、本人には該当しない項目もあります。
    関係のない部分は空白のまま提出しても問題ありません。

     

    参考:国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」

    働き方によって異なる年末調整のやり方をチェック

    年末調整に必要な手続きは、年末時点での勤務状況やアルバイトの掛け持ちの有無などによって異なります。

    ここでは、学生アルバイトによく見られるケースを例に、それぞれの手続きについて解説します。

    年の途中で退職し12月31日に在籍していない場合

    基本的には前職の源泉徴収票を基に、翌年になってから確定申告を行います。

    ただし、年内に再就職し、年末まで新しい勤務先に在籍している場合は、前職の給与を含めて年末調整を受けることが可能です。

    その際は、前の勤務先から交付された源泉徴収票を提出し、以前の給与額や源泉徴収税額などを確認してもらう必要があります。

    一方、年内に新しく就職していない場合は、翌年以降に確定申告が必要となる可能性があります。

    アルバイトを2つ以上掛け持ちしている場合

    扶養控除等申告書は、原則として1つの勤務先にのみ提出できます。

    複数の勤務先でアルバイトを掛け持ちしている場合は、主な勤務先に扶養控除等申告書を提出し、その勤務先で年末調整を受けることになります。

    ただし、ほかの勤務先から受け取った給与は、原則として年末調整の対象に含まれません。

    そのため、給与の合計額や源泉徴収の状況などによっては、別途確定申告が必要になる場合があります。

    副収入や他収入があり自ら確定申告を行う必要がある場合

    年末調整は、勤務先が従業員の給与を対象に行う手続きです。
    そのため、給与所得や退職所得以外にも所得がある場合は、別途確定申告が必要になることがあります。

    例えば、1か所の勤務先で年末調整を受けている方で、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が年間20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です。

    なお、所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税については別途申告が必要になることがあります。

    学生ならではの節税対策!勤労学生控除を活用できる条件とは?

    ファイルを持つ女子学生

    勤労学生控除とは、働きながら学校に通う学生などが、一定の要件を満たすことで受けられる所得控除です。

    この制度を利用すると、所得税の計算において27万円の所得控除を受けられます。
    また、控除を受けるには、主に以下の条件を満たす必要があります。

    ■アルバイトによる給与所得など、勤労によって得た所得があること
    ■合計所得金額が85万円以下かつ、勤労による所得等以外の所得が10万円以下であること
    ■学校教育法に規定する学校などの学生・生徒であること

     

    2026年分の所得税からは、控除の対象となる合計所得金額の上限が85万円から89万円に引き上げられます。

    給与収入のみの場合、年間収入が163万円以下であれば所得要件を満たすため、ほかの要件にも該当すれば控除を受けることができます。

    ただし、勤労学生控除の適用を受けられる場合でも、収入によっては親の税法上の扶養から外れる可能性があります。

    勤労学生控除と親の扶養控除はそれぞれ異なる制度のため、適用条件を個別に確認することが重要です。

    また、学生であれば誰でも控除を受けられるわけではない点にも注意が必要です。
    専修学校や各種学校などには一定の要件が設けられているため、対象となるか不明な場合は、学校の窓口で確認しておきましょう。

     

    参考:国税庁「勤労学生控除」

    学生アルバイトの年末調整に関するよくある疑問をQ&Aで解消

    最後に、学生アルバイトが年末調整で抱きやすい疑問点を、Q&A形式でご紹介します。
    気になる疑問を解消して、スムーズに年末調整を行いましょう。

    学生アルバイトが年末調整を忘れた場合は罰則はある?

    年末調整に必要な書類を提出しなかったこと自体に、罰則が科されるわけではありません。

    ただし、所得控除が適切に適用されないことによって、所得税や住民税の負担が本来よりも大きくなる可能性があります。

    また、所得税を納め過ぎている場合は、確定申告によって還付を受けられるケースもあるため、給与や源泉徴収税額を確認し、必要に応じて適切な手続きを行いましょう。

    学生アルバイトの年末調整はいつまで提出・変更対応が可能?

    基本的には、勤務先が定めた期限までに必要書類を提出します。

    ただし、書類を提出できなかった場合でも、勤務先に相談することで対応してもらえる場合もあります。
    提出後に収入や控除に関する内容の変更があった場合も、速やかに担当者へ相談しましょう。

    掛け持ちや転職で前職の源泉徴収票がない時の対処法とは?

    源泉徴収票が手元にない場合は、まず前職の勤務先に連絡し、交付を依頼する必要があります。
    それでも入手が困難な場合は、給与明細などの関連書類を準備したうえで、税務署に相談することが重要です。

    税務署では、個別の状況に応じた手続きについても相談できるため、自己判断で申告を進めず、早めに問い合わせることが望ましいでしょう。

    参考:国税庁「「源泉徴収票不交付の届出書」を提出される前に、ご確認ください。」

    収入が少ない場合であっても年末調整の提出は必要?

    収入が少ない場合でも、必ずしも年末調整が不要になるわけではありません。
    勤務先から年末調整に必要な書類の提出を求められた場合は、収入額のみで自己判断せず、適切に対応することが大切です。

    また、学生本人の税金と家族が受ける扶養控除は、それぞれ区別して考える必要があります。

    年間の収入額や所得額を確認し、家族の扶養控除に影響する可能性がないか、確認しておきましょう。

    学生アルバイトの年末調整で還付される税金はいくら戻ってくる?

    年末調整で戻ってくる金額(還付金)は、年収や控除によって異なります。
    具体的な目安の例は、以下の通りです。

    ただし、表に示した金額はあくまで参考例であり、実際の還付金額は年間の給与収入や源泉徴収された所得税額、適用される控除などによって大きく異なります。

    年収 控除の状況 還付金の目安(個人差あり)
    100万円
    (学生アルバイト)
    控除なし 3,000円~5,000円程度
    150万円
    (パート)
    生命保険料控除 5,000円~15,000円程度
    300万円
    (会社員)
    生命保険料控除×扶養控除 10,000円~30,000円程度
    500万円
    (会社員)
    住宅ローン控除 50,000円~200,000円程度

     

    毎月の給与から差し引かれる源泉徴収税額は、年収が確定する前に算出された概算です。

    しかし、控除が反映されていない、年度の途中で収入が減った月があるなど、それらの理由で実際の税額より多く引かれているケースがあります。

    一方で、年末調整によって還付金が発生しない場合や、所得税が追加徴収される場合もあります。
    主な要因としては、扶養親族の減少や当初の見込みを上回る収入の増加、源泉徴収税額の不足などが挙げられます。
    追加徴収が必要になった場合は、一般的に12月または翌年1月の給与から不足分が差し引かれます。

     

    学生が知っておきたい年末調整と確定申告の違いはある?

    年末調整と確定申告の大きな違いは、手続きを行う主体にあります。
    年末調整は主に勤務先が行うのに対し、確定申告は原則として納税者本人が行います。

    その他にも、以下のような違いがあります。

    項目 年末調整 確定申告
    手続きを行うポジション 会社などの勤務先 本人
    対象者 給与所得者
    (会社員、パート、アルバイト)
    個人事業主やフリーランス、
    一部の給与所得者
    時期 11月~12月 翌年2月16日~3月15日
    手続き方法 会社へ書類を提出 自分で申告書を作成し
    税務署などへ提出
    対応できる控除 基礎控除、配偶者控除、扶養控除、
    生命保険料控除、住宅ローン控除(2年目以降)など
    年末調整で対応可能な控除
    &
    医療費控除、寄附金控除、雑損控除など

     

    給与所得者は原則として勤務先での年末調整によって所得税の精算が完了するため、確定申告を行う必要はありません。

    ただし、収入状況や適用を希望する控除によっては、確定申告が必要になる場合があります。

    ・給与所得者の基礎控除申告書
    ・配偶者控除等申告書
    ・特定親族特別控除申告書
    ・所得金額調整控除申告書

     

    特にアルバイトを掛け持ちしている場合は、年末調整だけでは所得税の精算が完了しないこともあるため、勤務先の収入状況を確認しておきましょう。

     

    まとめ|学生アルバイトの年末調整を確認し、仕事探しにも役立てよう!

    学生アルバイトであっても、一定の条件を満たす場合は年末調整の対象になります。

    勤務先から書類の提出を求められた際は、期限を確認し、必要な手続きを進めましょう。

    また、年末調整を忘れた場合でも、確定申告によって還付を受けられる可能性があります。

    適用できる所得控除の有無を確認するとともに、年間の収入や所得を正しく把握しておきましょう。

    そして、税金に関する知識を身につけることはもちろん、自身の生活に合った働き方を考えることも大切です。

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    学業やプライベートとの両立を考えながら、自分にとって働きやすい環境を、ぜひ見つけてみてください。

     

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